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芝生の上に車座に座った高校生が「街のあちこちにあるマッシュルーム・クラウドのマーク、ちょっと嫌だよね」キノコ雲の感想に少しだけホッとする。映画『オッペンハイマー』をご覧になった方はこの作品を見てなんとか着地して下さい。
久米 宏
(フリーアナウンサー)
かの『オッペンハイマー』をみた後でいい。『リッチランド』をみよ。私たちの望むものは、本当に核兵器なき世界なのか。原爆きのこ雲を校章に使う米高校の生徒たちの未来も含め、一筋の希望を紡ぐきっかけになるはずだ。
金平 茂紀
(ジャーナリスト)
戦時中に原爆開発のために先住民から奪った土地ハンフォード。そこで長年貯蔵されている核廃棄物による環境汚染。当時、国家機密が多く携わっている仕事の詳細を把握していなかった労働者の病気。施設が閉鎖された現在もその労働者のために作られた町リッチランドで暮らし続ける人たちは、それでも住みやすさを語ります。淡々とした作りで色々と考えさせる優れたドキュメンタリーです。
ピーター・バラカン
(ブロードキャスター)
偏った歴史認識が前景化した街があることにまず驚く。共同体のアイデンティティという複雑で重層的なテーマに、対話ベースで素直に切り込んでいった監督の手腕が鮮やかで、だからこそ強く揺さぶられた。
石川 直樹
(写真家)
原爆製造に携わり、被ばくし、土地は汚染された。それでも強く、原爆を肯定する。自分たちは価値あることをした、と信じたい。核をめぐる人間心理の普遍性に静かに迫る作品、必見!
鎌仲 ひとみ
(ドキュメンタリー映画監督)
幸福と疑問、誇りと嫌悪、生と死が曖昧に手を取り合って共存する“愛するホームタウン”。果たして我々はリッチランドを特殊な町だと一蹴できるだろうか。『オッペンハイマー』『関心領域』に続いて観ておきたい重要な一本だ。
森 直人
(映画評論家)
普通の高校生活や日常風景の中に、ある「シンボル」が張り付いていることでイメージは一変する。過激な問題提起になり得る題材を、ルスティク監督は柔らかで思慮深い視点で映像化した。未来に希望を!
在本 彌生
(写真家)
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